現場の課題を、自分たちの手で変える。SUNABACO「DX人材育成講座」卒業制作発表会イベントレポート
あなたの現場にも存在する課題や悩み。
それを「誰かが解決してくれる」ではなく、「自分たちで変えていく」。
そんな姿勢を育てるのが、SUNABACOのDX人材育成講座です。

先日、この講座の第15回目となる卒業制作発表会が開催されました。
全16チームが、自社のリアルな課題に向き合い、実際に“現場で使える”DXプロジェクトを発表。
現場の声から生まれたシステムやアプリの数々は、どれも「現場の人が自分たちの手で作った」からこそ説得力のあるものでした。


この記事では、予選を勝ち抜いた6チームの発表内容をチームごとに紹介します。
本戦のYoutube配信はこちらから
チームF:人員配置の見える化と最適化システム
造船所では、各工程に必要な人員配置が経験や勘に頼っており、作業の遅れやムダが生じていた。

チームFは、工程表と日報データから必要人員を自動算出・可視化するアプリを開発。
作業量や工数を入力すると、リアルタイムで人員の過不足をグラフ表示し、AIがスキルデータを基に最適配置を提案する。

結果、人員算出の手作業が大幅削減され、年間40万円以上の人件費削減を見込めるように。
「誰が見ても同じ判断ができる現場づくり」へと一歩踏み出したプロジェクトです。
チームI:安全管理DX「Safety Navi」
造船業の現場では、事故報告やヒヤリハットなどの情報が紙やExcelでバラバラに管理されていました。

チームIはそれを解決するために、安全関連情報を一元管理できる「Safety Navi」を開発。
テキスト・画像・動画をタグ付けして登録し、事故内容や発生日から高速検索できる。

これにより、情報共有のスピードが3分の1に短縮。
再発防止の経緯も履歴として残せるため、教育の質も向上した。
今後はAIによる危険予測など、より“事故を未然に防ぐ仕組み”へと発展が期待される。
チームJ:美容クリニックの業務を可視化する「ClinicSync」
美容クリニックでは、施術室の使用状況や患者の滞在時間を把握するのが難しく、スタッフ間での確認作業が煩雑だった。

チームJが開発したのは、iPad上で患者の状態・施術室の利用状況・経過時間を共有できる「ClinicSync」。
30分以上経過すると自動でアラートを出す仕組みにより、放置される患者がゼロに。

受付・看護師・医師が同じ情報をリアルタイムで共有でき、確認作業が半減した。
DXが「現場の優しさ」を支える、そんな温かみのある事例です。
チームC:発注作業を自動化する「部品発注書自動生成システム」
造船の現場で毎回発生する膨大な部品発注作業。
これまで手作業で転記していた発注書を、Excelマクロで自動生成できるようにしたのがチームCの挑戦。

リストを入力するだけで、各発注先ごとに注文書を一括作成でき、作業時間は20時間から数分に。
年間では約460時間の削減効果が期待されている。

「現場の人が本当に使えるシステム」を目指して改善を重ねた、実践的なDXの好例となった。
チームH:医療現場のボトルネックを見える化する「立速アナライザー」
病院では、患者の待ち時間が長くても“どこで詰まっているのか”がわからない。
チームHは、受付から診察・会計までの流れをデータで分析する「立速アナライザー」を開発した。

工程ごとの時間を自動で記録し、箱ひげ図で可視化。

混雑時間帯や部門ごとの傾向も把握できるようになり、導入テストでは平均待ち時間が13分から5.3分に短縮。
患者満足度の向上にもつながる、まさに“医療DXの一歩”となった。
チームP:ブロック置場の見える化・工程連携ツール「灯台くん」
IS造船の現場で、ブロックの所在・作業状況が紙や口頭に依存し、確認電話や見回りに時間を奪われていた課題に対し、置場マップ+ガントで一目把握できるWebアプリを開発。

色分け(入庫予定=青/在庫=緑/出庫予定=黄/空き=灰)とクリック編集で、搬入・特注仕様・作業期間を即時反映。
MVPでは①デジタル化、②全員への見える化、③確認時間の削減を実装し、現場アンケート満足度100%、電話回数は半減。

大型モニター表示の要望も得られ、今後は工場全体対応、センサー自動記録、写真アップロード、AIによる配置最適化へ拡張し、工程の安定とリードタイム短縮を目指す。

終わりに – 「学んで終わり」ではなく、「前に進める力」を
この発表会で印象的だったのは、どのチームも「現場のリアルな課題」から出発していたこと。
そして、受講者自身が自分たちで解決策を考え、形にしていたことです。
SUNABACOのDX人材育成講座は、単にツールを学ぶ場ではなく、
“課題を見つけ、仲間を巻き込み、変化を起こす力”を育てる場所。
そんな受講者たちの成長が、この発表会に詰まっていました。
あなたの職場にも、きっとまだ変えられることがあるはずです。
次は、あなたの番です。
まずはお気軽にご相談ください
詳細・お問合せはこちら↓
次のステップ:DX推進講座へ
実は、これまでの受講生からは「学んだことを会社で継続できない」「周りを巻き込むのが難しい」という声も多く寄せられていました。
そこで今回新たに始まったのが、SUNABACO DX推進講座。
全6回を通じて、自社の課題を発掘し、プロジェクト化して推進するところまでを実践的に学ぶ講座です。
単なるツールではなく、「課題発見」「巻き込み方」「プロジェクト設計」「推進計画」まで一貫してサポート。
SUNABACO代表・中村氏によるメンタリングを受けながら、“自社でDXを動かす人”を育てます。
DXを“続けられる力”に変えるこの講座、次にその一歩を踏み出すのは、あなたかもしれません。
DX推進講座の詳細はこちら↓
本件に関するお問い合わせはこちら
